今だから知りたい図書館のこと、本のこと

今年も読書週間が始まり、日本各地で様々な催しが開かれた。そもそもは、いつからどのようにして続いてきたのだろうか。さっそく公益社団法人読書推進運動協議会のHPを検索してみる。すると、その歴史は終戦まもない1947年(昭和22年)にさかのぼる。「まだ戦火の傷痕が至るところに残っているなかで、」と記述がある。終戦からわずか2年後。まだまだ戦後の混乱もあっただろうと、想像する。ちなみに昭和22年は、学校給食が主要都市で実施された年。子どもたちの大切な「食」の整備がスタートした年、同時に読書推進の機運が高まったのは興味深い。

そして「読書の力によって、平和な文化国家を作ろう」という決意のもと、読書週間は始まった。第1回目の後、第2回からは文化の日をはさんで2週間、10月27日から11月9日になったという。まさに毎年天高く馬肥ゆる秋の季節に、この読書推進の運動は続いてきた。
読書週間が始まって75年の今年、私たちはもう一度「暮らしの中に図書館を」という米沢図書館のスローガンに立ち戻ってみたい。生活の中にごく自然に本が存在する、そんな風景をつくっていきたい。暮らしと図書館が、これからもより一層密接な関係であるように。今回の特集でご紹介するのは、本にまつわる愛すべきアラカルトである。

期間:11/7㈪~12/21㈬