フランスの作家、サン=テグジュペリをご存じでしょうか。「星の王子さま」の作者として知られる彼は、生涯を通して空に情熱を注いでいました。郵便飛行の航路開拓、飛行部隊の操縦士、賞金を懸けた飛行記録への挑戦など、彼の人生は常に空と共にありました。

 1944年7月31日。第二次世界大戦下、テグジュペリはフランス飛行部隊の隊員として偵察飛行のため出撃し、消息を絶ちます。その後50年以上経ち、地中海のマルセイユ沖の海底で彼の搭乗していた機体が発見されました。機体や遺品は見つかりましたが、遺骨は未だ見つかっていません。

 2024年。彼が消息を絶ってから80年が経ちました。きっと今頃、暗い海の底から自由な空に飛び出して、いろいろな星を巡っていることでしょう。そんな彼の生涯、作品に触れ、みなさんもまた空に思いを馳せてみるのはいかがでしょうか。


参照:『星の王子さまとサン=テグジュペリ 空と人を愛した作家のすべて』(河出書房新社/2013.4)
     『戦う操縦士』(サン=テグジュペリ 著/鈴木 雅生 訳/光文社/2018.3)
期間:2024年6月12日(水)~